機関紙94号 (2013年12月1日発行)



もくじ

日比谷野音に1万人、「秘密保護法」必ず廃案に

秘密保護法とテレビ
  岩崎貞明(放送レポート編集長)
  国会中継のないNHK
  メディアはいよいよ正念場

私も会員
  「一人の人間として大事にしたい」
  鎗田英三さん(駿河台大学経済学部長)

太郎の部屋のほっとたいむ ⑮
   鈴木太郎(詩人・演劇ライター 中新井在住)
   「気骨の判決」への共感

鈴木彰の「究極の『偽装表示』はここにある」

基地容認派を作り出したアメとムチの政策
  (1月に名護市長選 沖縄からのレポート)
  原田みき子(沖縄・国頭村本部町在住)

「輝け9条! 文化のつどい」に200人、護憲の誓い新たに

「メディアウォッチ」
  池田龍夫
  米海兵隊、沖縄から豪州への重点配備を計画
  小高教科書の「選定基準」を厳格化

着々と進める憲法壊し、気が付げば国家主義政権に(憲法学習会北村肇講演A)
   ●知らないうちに入り込む怖さ
   ●そのまま残ったワイマール憲法
   ●憲法で市民を縛る自民党草案
   ●他国との協調のために存在する





日比谷野音に1万人、「秘密保護法」必ず廃案に

 秘密保護法案をめぐって国会情勢が緊迫するなか、「STOP!『秘密保護法』大集会」(主催、同実行委員会)が11月21日、都内で開かれた。会場の日比谷野外音楽堂には、マスコミ・シャーナリスト、演劇人、出版印刷、宗教者、女性団体、原発ゼロを求める活動家らが、秘密保護法反対の一点に結ばれ、団体、個人1万人がかけつけた(写真)。

 みんなの党、維新の会が修正に応じるなど秘密保護法をめぐる情勢が緊迫するなか、「秘密保護法の制定を許さない埼玉の会」は24日の11時から、北浦和公園で「さよなら原発埼玉県民集会」を開催されるとあって、集会参加者が次々とリーフレットを受け取り、一時は署名の行列ができるほど。約−時間の行動で、1000枚のリーフレットを全て配布。署名220筆、カンパ7000円が寄せられた。「知って」「知らせて」世論を広げ、必ず廃案に。



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秘密保護法とテレビ

岩崎貞明(放送レポート編集長)

 「特定秘密保護法案」(秘密保護法案)の審議が政府によって強引に進められている。

本稿執筆時点の11月25日、福島で地方公聴会が開かれ、原発情報の秘密化の恐れに対して批判の声が多数寄せられた。法案に対する懸念・反対の声は急速に高まっている。

 法案の問題点は、数え切れないほどだ。行政機関の恣意的な判断で秘密指定ができ、事実上半永久的に秘密にすることができる。メディアを含む国民は、何が秘密に指定されたかを知らされることもなく、秘密に近づこうとしただけで処罰の対象とされる。裁判所でも特定秘密は開示されないから、一体何の罪で有罪にされるのかもわからないまま裁判が進められる。それでいて最高刑は懲役10年という重罰だ。

 メディアの取材については「知る権利の保障」ということで配慮規定が盛り込まれているが、取材行為を処罰しないと法律に明記されているわけではないので、単なる精神的な規定で実質的な歯止めにはなりえない。それも、「正当な取材行為はこの限りでない」と言うだけで、「正当な取材」かどうかを判断するのは行政か、事件になれば裁判所ということだ。その場合、仮にジャーナリストが秘密漏えいの「唆し」で起訴され、裁判で無罪を勝ち取ることができたとしても、捜査の段階で逮捕や家宅捜索を受けてしまうから、警察などに取材資料をごっそり持っていかれることになるだろう。

 結局、政府の許す範囲での取材しか合法性を認められなくなり、政府が国民に隠しておきたいような都合の悪い事実ほすべて「特定秘密」となって、永遠に闇に葬り去られることになるだけだろう。

国会中継のないNHK

 このようにさまざまな危険性をはらんでいる法案が国会に提出された段階では、テレビの報道ぶりはやはり鈍かったと言わざるを得ない。審議が進むにつれて次第に報道量が増えてきて、民放ではテレビ朝日系の『報道ステーション』や朝のワイドショー『モーニングバード』がたびたび特集を放送したほか、TBS系の『NEWS23』や『報道特集』、日曜朝の『サンデーモーニング』も、法案の問題点をたびたび特集するなどした。やや出遅れた感はあるものの、新聞報道(とくに東京新聞と毎日新聞)の影響もあって市民の反応も批判的となっていったことは、各種の世論調査を見れぽはっきりしている。

 問題はNHKだ。ニュースでは法案審議のようすは少し伝えるものの、秘密保護法案の内容がどういうもので、その中でどういう点が問題にされているかということがわからない。ただ与野党の駆け引きなどといった政局報道ばかりがストレートニュースとして伝えられるぽかりだ。11月下旬に入って、日比谷野外音楽堂の1万人集会など市民の反対運動を伝え始めたが、NHKの事情を知る人によれば「あれは、今臨時国会での法案成立が確実になったので、政治部から『もうやってもいいよ』というサインが出たから、ようやく社会部が報道しだしただけですよ」という。

 たしかに、今回の法案審議は衆議院に特別委員会を設置して連日の審議が進められてきたが、NHKはこの間、ただの一度も国会中継を放送していない。もし委員会の中継放送があれば、担当大臣と官僚の間で答弁が食い達って右往左往する様子などが全国に知れ渡り、法案反対の声がもっと大きな広がりとなっていたかもしれない。

 キャスターたちの反対表明など、テレビの世界でも秘密保護法反対の声は大きくなってきた。これに対して「キャスターが番組の中で法案反対を発言するのは放送法違反だ」などというトンチンカンな批判も政府関係者から飛び出した。

メディアはいよいよ正念場

 放送法には「様々な意見のある問題は多角的に伝えるように」という倫理規定があるだけで、法案反対を言うことが即座に法違反になるはずもない。

 毅然として政府を批判し、言論・表現の自由への重大な侵害を食い止めることができるかどうか。仮に法律ができても、闘いは続けなければなるまい。メディアはいよいよ正念場を迎えている。



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私も会員

「一人の人間として大事にしたい」

鎗田英三さん(駿河台大学経済学部長)

 最近、「会」に加入された、鎗田英三さんを松ヶ丘の自宅を訪ねて、ドイツ、ヒトラー、秘密保護法、学生など伺いました。(葛西建治)

 21日は日比谷野音に行ってきました。私は、なぜ、ドイツ人があんなに熱狂的にナチスを支持したのかを知りたくて、ドイツの社会経済史を学びました。ドイツには2年間暮らし、今も行き来しています。

 職場で大学が地域に根ざしてきたことから、飯能、入間ではいろんな活動をしてきましたが、そういう活動は重要ですが、それが出来なくなる状況が生まれつつあります。一人の市民として「自分はいったい何をしているのだろう」ということが頭にあって、反原発とかのデモには個人的に参加していたのですが、もう少し地元でとの気持ちで、九条の会があることは知っていましたので、そういうところに入って、実際に見聞を広めることを、一人の人間として大事にしたい。しなければ単なるインテリの口先だけで終わるのはイヤということです。

 新聞の中立性なんて、もともとありません。東京新聞のようにキチッと主張することは、貴重なことです。メディアもどうしても力の強い方になびきます。

 学生たちは憲法を寄与のものとして受け止めています。それに対して自分達のものではないとの感じです。あって当たり前。私たちや私たちの親の戦争体験からすればギャップがあります。戦後の体験から「勝ち取ったもの」との気分がありますが、それはなく「当たり前」と受け止めているようです。しかし、それが無くなったときには、「おかしい」と思うでしょう。

 私のゼミでも消費税をやっていますが、先日、12名のうち、賛成は2人しかいませんでした。就職するのが、大変な時代を迎え、就職してもブラックが多いご時世で、このままで与えられたものに従っていていいのか、との感じはあるようです。エコノミスト、ダイヤモンドの記事を読んで、認識を深めるようなことをしています。

 大学に入って三年目で就職です。就職のための実績作りにインターンシップやボランティアなど盛んです。昔のように青春を謳歌することはありません。他はみんなバイトをしています。学生に自由な時間はなく、かわいそうです。それでダメなら「今の学生は」と言われ、「自己責任」、「親の責任」と問われます。親も子どもも立つ瀬がないのがいまです。

 そういう意味でいまの子は不幸です。就職協定が来年から改定になります。就職がなかなか決まらないから、3年生の1月から1年かけて就職活動しますが、今度は短くなって就職が決まらないのが大量に出てきます。いい学生は今でもすぐ決まりますが、格差があります。社会の格差が教育にもろに出てきます。

 安倍首相は金持ちのボンボンが企業のためにやるだけですが、アベノミクスと偉そうに言いますが、金融緩和だけです。いままで金融緩和をしていてもこれ以上出来ないから、累次元金融緩和という言葉を使っています。企業の負担軽減と規制緩和と大きな柱はそれです。アベノミクスと名前を付けるのに値しません。ナチスは矢継ぎ早いにやりました。1933年1月30日にヒトラーが首相になります。その後の半年間に議会を解散や国会放火事件、共産党弾圧などいろいろやります。同時に5月1日のメーデーを国民の祝日にしました。政権につく前の年にベルリンで交通ストライキがありました。ナチスと共産党が一緒にやるのです。ナチスもストライキを支持しました。ヒトラーは国民を一つにまとめ、基本的に庶民の立場でした。ドイツの文化的、世俗的なもの、教条的なものいっさいを切っていくのです。スピード感がありました。安倍首相にはありません。

 当時、ドイツでは失業者が600方人いました。4人に一人が失業です。その失業を克服する雇用創出計画を出し、当時左翼の言った言葉を使います。ナチスとは、ドイツ国民社会主義労働者党です。経済的に失業を克服していく路線をとるのです。安倍は経済のことしか言いませんでした。安倍はヒトラーの真似をしているようですが、まだまだ底が浅いといいますか…。

 学生時代にパッペンハイムの「近代人の疎外」を岩波新書で読みました。疎外の最たる状況は自分が分からなくなることだと言います。今がそうなんだと思いました。たくさんの改憲や秘密法に反対する人がいるのが救いです。やっぱり、秘密保護法に反対するデモや集会に行かないと、一人ていると、自分が落ち込んでしまいます。新聞も読みたくなくなります。そんなことが「マスコミ・文化九条の会所沢」に入った動機でしょうか。

(鎗田さんのプロフィール)1945年、東京生まれ、早稲田大学政経学部卒業。一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位修得退学、長崎大学を経て、駿河台大学経済学部教授、松ヶ丘在住)、専攻は近現代ドイツ社会経済史、著書に「ドイツ手工業者とナチズム」(九州大学出版会)、「製パンマイスターとナチス」(五絃舎)など多数。



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太郎の部屋のほっとたいむ ⑮

「気骨の判決」への共感

 俳優座の「気骨の判決」を見た。大審院(現在の最高裁判所)判事・吉田久の真撃な生き方を敢然と描いた作品であり、判事として、「訴訟があれば、法律に則って、適法か違法かを判断する」という精神がドラマの根幹であり、東條英機とたたかった裁判官として大いに共感した。原案=川清水聡、作=竹内一郎、演出=川口啓史。

 1942年(昭和17年)の「翼賛選挙」(衆議選)では、政府に非協力的な議員を排除する露骨な選挙妨害があった。選挙の無効を訴えた落選議員が5組あった。そのなかのひとつが鹿児島二区の冨吉栄二であった。吉田が部長を務める第三民事部は、選挙区に判事全員の5人が鹿児島に出張して、200人の証人尋間を敢行、貴重な証拠も確認する。そして、検証に時間をかけ、慎重に審議していく。

 判決は45年3月1日に出された。すでに他の部署は早々と「選挙有効」の判決を下している。だが、吉田判決は「選挙無効・再選挙」であった。戦時下としては、まさに勇気に満ちた判決であった。そして、再選挙が実施された。

 ドラマは、吉田を中心とした判事たちの確執や、家族での語らいなども巧みに織り込まれている。家族の構成や人間関係の機微も細やかに捉えられていた。吉田を演じた加藤佳男をはじめ専門用語のせりふをこなした俳優たちの意気込みも感じることができた。岩崎加振子、可知靖之、中寛三、遠藤剛のベテラン陣も活躍。重厚なテーマを現代に繋ぐ味わい深い舞台に仕上がっていた。11月15日〜24日、東京・紀伊国屋ホールで上演。



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鈴木彰の「究極の『偽装表示』はここにある」





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基地容認派を作り出したアメとムチの政策

(1月に名護市長選 沖縄からのレポート)

原田みき子(沖縄・国頭村本部町在住)

 こうして書いていてもペンが火を憤きそうだ。沖縄は今もって戦場である。いやオスプレイ配備でその過酷さは度合いを増している。オスプレイから出る低周波音でニワトリの卵も牛の赤ちゃんも母胎の中で死んでいく。間もなく人間の赤ちゃんも同様の被害をこうむるのだろうか。

 東村の高江集落では24時間体制の基地反対運動が続いている。オスプレイのヘリパッド建設に反対する住民が、国に雇われた作業員に基地建設を止めるよう説得しているのだ。「住民の会」の伊佐真次さんは仲間とスクラムを組んで道路に立っていただけで「通行妨害」で国に訴えられ、裁判中である。彼は沖縄の伝統的位牌を作る職人だが、運動を起こした7年前から仕事ができない状態が続いている。京都から嫁いだ育子さんも台所に立つ暇もないほどで、仕事である漆芸の蒔絵筆を取れる日はいつ来るのだろうか。

 かくも厳しい沖縄の現実に直面しながら、二人とも笑顔を絶やさず、支援に訪れる人々を励ましている。伊佐さん夫婦はじめ住民の会のメンバーが一番心配するのは、国による住民分断である。東村の村長はオスプレイ反対の旗を掲げる一方「基地容認」を明言する。小さな村では村長に気兼ねして運動に参加できない人がいるのも事実だ。

 私が15年前に秋田県から転居して一番驚いたことは、県民の中に自民党員もいれば「基地共存しと宣う経済人もいることだった。小さな島の大部分を基地にとられ、雇用はわずか九千人弱なのに、なぜ「基地共存」を言うのか。日本一低い県民所得は基地のせいではないか。やがて巧妙な国のアメとムチ政策が基地容認派を作り出してきたことを知って疑問は解けた。15年間沖縄の選挙にかかわってきて、つくづく沖縄は安保政策の犠牲にされてきたと実感する。常に国は基地容認の候補を多額の物量作戦でサポートする。ウグイス嬢の日当が3倍も違ったり、防衛施設局の職員が選挙運動をしたり、明らかな選挙違反が行われてきたのにうやむやに終始する。

 1月に名護市長選があるが、基地容認候補は3年前から豚肉を配っている。これも防衛機密費の一部だろうか。国は名護市民の目をくらますために、中立を装う(実は長年容認をしてきた人物)を立候補させた。一見、保守派二人が立ったとあって、基地反対の現職に有利のように見えるが、終盤で容認派は一本化するだろうと見られている。国の罪は深い。

沖縄・名護市長選への支援を!

 沖縄・名護市長選挙は、来年1月12日告示、19日投票されます。辺野古に基地建設を許さないためにきわめて重要な選挙です。4年前、私たちの会は、基地建設反対を表明する稲嶺進さん勝利のために、カンパと寄せ書きを送りました。「沖縄と連帯し基地をなくす」さまざまな集会も行ってきました。引きつづき稲嶺さんを勝利させるために、カンパや寄せ書きに取り組んでいきたいと思います。ご協力できる方は、世話人までお寄せください。よろしくお願いいたします。(世話人会)




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「輝け9条! 文化のつどい」に200人、護憲の誓い新たに

 「マスコミ・文化九条の会所沢」は「九条の会詩人の輸」と共催で「輝け9条!文化のつどい」を11月3日に新所沢公民館ホールで開催した。約200人、会場一杯の参加者は群読(憲法前文・九条)、詩人会議有志の詩の朗読、小林善亮弁護士らの平和トーク、佐々木愛(女優)さんの講演、二胡の演奏と盛りだくさんのプログラムに楽しみつつ、憲法擁護と秘密保護法案の廃案を新たに誓う「文化の日」となった。

 冒頭、開会の挨拶をした中原道夫(代表世話人・詩人)氏は、「改憲、原発、秘密保護法とさまざまな問題があるが、根っこは一つだ。バンクーバーを訪れたとき、空港まで送ってくれたバスの運転手さんが、『日本の憲法があるから、私たちの暮らし、平和が守られている。頑張って下さい』と言われた。日本の憲法は世界の平和に寄与していると実感した。世界は動いているが、『憲法を守りたい』とのおもいで今日の集会を企画した。日本の政治家が忘れてはならないのは、アジアで2千万人の人々を殺し、国内で300万人を殺したその反省がないことだ」と安倍内閣の右傾化に警鐘を鳴らした。

 最初は、「こてさし語りの会」。9人のメンバーが、日本国憲法前文と九条を会場一杯に響き渡る力強い声で朗読した。二番手は小森香子さんら9人の詩人たち。それぞれ自作の詩を披露して、言葉の持つ力強さを再認識させられ、会場に大きな感動を与えた。

 一部の最後は、平和トーク。小林善亮、桂壮三郎、山本萠の3氏が弁護士、映画制作者、画家・書家とそれぞれの立場で、平和や芸術・生活について語り、平和の尊さを訴えた。

 休憩を挟んで登壇したのは佐々木愛(女優)さん。佐々木さんは、「所沢は緑が多く、人も多くいい街ですね、でも所沢鑑賞会の会員が増えないのです」と、笑いを誘いながら、ご自分と芝居・平和について以下のようにお話しされた。

 「高校2年の春に劇団の研究生になりました。それも和光学園の丸木先生から、君はご両親がお芝居をやっているので、俳優になったらどうかと言われて研究生になりました。高校3年の時に、劇団のどん尻について、母の鈴木光枝が主演していた、「荷車の歌」の孫娘の役で、青森から鹿児島まで全国をまわり、帰ってきては中間試験を受付、また帰ってきては期末試験を受ける学生でした。丸木先生の試験は難しく、答案を書けませんでした、『勉強は一生かかってやるものだと先生に言われています。これから先、勉強しますので、どうかお許し下さい』と白紙の答案に窓の外のデッサンを描いたら30点を貰いました。芝居と学生を両立させるなかで、いつも好奇心を失わないよう務めてきました。子どもが大人になったときに、一緒に話しが出来るような親でいたい、と思ってきました。61年の『荷車の歌』から、今日までずっと舞台に立ち続けています。

 いま、韓国とか中国のことで、どうして同じ日本人なのに、こんな発想になるのだろうと思うほど達いが鮮明です。両親は敗戦の年に旧満州に劇団ごと渡リました。戦争の末期には演劇人は不自由な立場になり、自由な表現が出来なくなります。戦争を高揚させる芝居しか許されませんでした。人々の幸せや身近のことを取り上げる芝居をやりたくて、満州に行けばできると東京新聞の人の薦めもあり、20年6月に渡りました。満州で巡業しているうちにソ連軍の進入が始まり、敗戦になりました。一年間の抑留生活をしたのち引き上げてきました。

 私の父は、中国の方々の悪口は一言も言いません。お世話になったことを感謝していました。多くの日本人を置き去りにして、さっさと帰った日本の軍部を怒っていました。戦争をしてはなりません。いつも犠牲になるのは、女性や弱者です。そのために、しっかり憲法を守りましょう。」と結んだ。

 最後の二胡の演奏はムーラン(木蓮)の皆さん。回娘家、紅葉など二胡の調べが会場に響きわたった。チェロ奏者カザルスの「平和なくして音楽はありえない」の有名な言葉を思い出させる一日だった。




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「メディアウォッチ」

池田龍夫

米海兵隊、沖縄から豪州への重点配備を計画

 琉球新報11月10日付朝刊ワシントン特派員電が伝えたもので、注目される動きだ。普天間飛行場の辺野古(名護市)移転は暗礁に乗り上げたままで、1月の名護市長選でも“容認派”が勝利するとは考えられない情勢という。この点、今回の米国側情報は、解決策を目指すものと考えられる。

 「在沖米海兵隊再編の一環で、海兵隊が豪州に2500人規模の駐留を計画している件で、2018年会計年度(17年10月518年9月)をメドに、海兵隊の航空機や兵員を搭載する強襲揚陸艦をオーストラリアに配備することを計画している。強襲揚陸上陸戦を含む比較的大規模な作戦に出動するもので、豪州に新たな行動拠点が構築されることが鮮明となり、海兵隊が沖縄に大規模駐留する必然性がさらに薄れることになる。この計画策定に携わる米海兵隊のウエストーフ少佐は取材に対し、海軍の水陸両用即応グループと現地で連携する駐留方式について『人道支援任務だけでなく、さらに大きな共同作戦の支えとして機能できる』と強調した」と報じている。

 重大な動きなのに、沖縄県紙でしか確認できなかった。沖縄問題に関心が薄い本土紙の姿勢を改めるべきだと、痛感した。

 なんとデタラメな言い分か、企業減税は、消費税率の引き上げとセットになっている。国民はいや応なく負担増を強いられるのだ。見返りは何もない。個人の所得税だってそのままである。それなのに企業だけは負担を減らしてもらうのだ。企業の代わりに国民が、負担を背負わされるのである。賃金ウンヌンの前に、やり方がおかしい。

小高教科書の「選定基準」を厳格化

 安倍晋三政権誕生から間もなく1年、自民党政府はますます保守色を強めている。「特定秘密保護法案」をめぐって世論は紛糾しているが、今度は小中高「教科書基準改正」を企図している。“戦前回帰”を思わせる政府案の内容に不安が募っている。下村博文・文部科学相は11月15日の記者会見で、教科書の記述に政府見解を反映させるよう、検定基準を見直すことを含む「教科書改革実行プラン」を発表した。2014年度検定の中学校用教科書から適用する。

従軍慰安婦、南京事件、領土問題の記述などを念頭に

 社会科検定基準に新たに盛り込むのは @政府見解や確定判決がある場合は踏まえた記述にする A諸説ある事柄については多数説や少数説をバランスよく取り上げる一一との内容だ。南京事件の被害者数や「慰安婦」への日本軍関与の実態、尖閣諸島や竹島など領土に関する問題が念頭にあるとみられる。教科書を使って政府見解を学ばせよう、というのであれば、事実上の「国定教科書」に他ならない。愛国心教育を重視した復古主義的な教育改革を推し進め、歴史の軌道修正を図りたいという思惑が透けて見える。
(いけだ・たつお)1953年毎日新聞入社、中部本社編集局長・紙面審査委員長など




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着々と進める憲法壊し、気が付げば国家主義政権に(憲法学習会北村肇講演A)

 いま、安倍政権が考えている一億総動員体制の一つは「五輪」、もう一つは「防災」です。防災では田無工業高校が一泊二日で防災訓練をやりました。その場所は自衛隊の朝霞駐屯地でした。33人が参加しましたが、おそらく来年は全員参加になります。はっと気が付くと高校生が自衛隊基地で防災訓練ということになります。

●知らないうちに入り込む怖さ

 3・11以降、日米の軍人が一緒になって被災者を救済したとの印象を植え付けられました。「防災」と「軍」がくっつけられ、知らないうちに私たちの中に入り込みます。名古屋の小牧基地の周辺では、基地外を迷彩服で歩いています。国土強靭化の大臣、古屋圭司は国家公安委員長です、なんでこの人が国土強靭化の担当なのでしょう、「防災の日には、町内会も参加して下さい」こんなことが日本中に広がっています。南海ドラフト防災訓練にオスプレイが参加する、一昔前なら、大騒ぎになるのに、新聞記事にもならない、それが当たり前になりつつあります。防災訓練のたびに米軍が出てくる。そして、9月1日は、国民総動員体制となります。五輪と防災はそういう使われ方をされつつあります。そういう方向に向かっているなと、私は思います。

●そのまま残ったワイマール憲法

 今の総理にチョビ髭を付けるとヒトラーに似ています。麻生太郎という人がいまして、きっと素直な性格なのでしょう。だから、平気でなんでも喋ります、官僚が言うことを聴いているのでしょう、それをすぐに口に出す性格のようです。安倍さんのおかげで多くの人が9条、96条を知りました。安倍さんと麻生さんは、どうしようもありません。麻生さんは、ナチス憲法のようなものを作ればいいと思っているようですが、ナチス憲法というものが世の中に存在していなかったことが分かっていません、「ワイマール憲法をナチス憲法にしたように」と言ってしまうのですが、そこが間違いです。全権委任法、授権法ともいいます。全権を委任できる法律を勝手に作ってしまいました。全権委任法は「憲法に違反する法律でもいくらでも作っていいですよ」です。ですから、ワイマール憲法はそのまま残っていたのです。そこが最大のポイントです。静かな内にはまったく間違いで、国会の放火事件もあり、共産党を弾圧し、その後、野党も弾圧しました。そういう中で国会で全権委任法を成立させました。ワイマール憲法があってもナチスが生まれたということです。麻生さんにインプットした官僚たちの考えは、日本国憲法は変えないということです。そうではなくて「壊す」ということです。そこを見ておかないと足元をすくわれます。もちろん、憲法を改悪できれば、よしとしたいが、ハードルが高いと、だから、改憲をするよと言っておいて、やめる、しかし、その時には憲法は壊されている、それが狙いでしょう。

●憲法で市民を縛る自民党草案

 こんな馬鹿な改正法案なんてあり得ません。自民党はこういうものを作る時には、官僚などに知恵を借りて作ります。こんなメチャクチャなものは作りません。こんなものを草案と言う。これはクーデターです。完壁に憲法原理を覆していますから違憲です。違憲の憲法草案です。これはあきらかにブラフです。そういうものを出しておいて、ひどいじゃないと大運動が起きると、わかりましたこれは引っ込めますよ、と安心をさせて置いて、一方で憲法を壊すほうを着々と進めていく、気が付いたら日本国憲法があるのに国家主義政権になる、それがやばいと私は思っています。

 秘密法、解釈改憲となんでいろいろ出てくるかと言えば、自民党の改憲草案を見て下さい。憲法と法律の違いは、憲法は権力者が守るべきもの、法律は市民が守るものです、権力は必ず市民に対して悪さをすることになります、市民の人権も侵そうとします、そうしてはいけませんよと縛りをかけているのが憲法です。自民党の改憲草案の基本は憲法も法律も市民を縛るようにしています。自分達が悪いことをしてはいけませんよと決めていることに市民がこれを守りなさいと、図々しく押し付けているのが、自民党の草案です。こんなものが通ったら権力を縛るものが何もない。権力が市民にどんなに悪さをしても、それが悪いという元がなくなってしまうので、されっばなしになります。させないために憲法があります。その憲法を作ったのは私たち市民です。

●他国との協調のために存在する

 主権在民とはそのことです。私たちが作った憲法で権力者が悪さをしないようにしているのに、自分達の憲法を作り、市民を監視し縛るのが自民党の憲法草案です。中学、高校ではここまで教えません、基本的なことが分からなくなっているので、憲法は自分達が守るものだと思いこむ人も多くいます。憲法の話しをする時に、なぜ憲法草案で日本国はと、国が主語になっているのかと話し始めると、入りやすいのです。憲法は自分の国さえ良ければいいというものではありません。他国との。協調のために憲法が存在します。自民党の改正草案には、「日本国民は、良き伝統と我々の国家を末永く子孫に継承するため、この憲法を制定する」と、自分さえ良ければいいのだの憲法です。こんなものは憲法ではありません。憲法は権力者を縛るものです。ですから、私たち市民の内心に入り込んでくることはあり得ません、権力が私たちの内心に入り込むのをダメと言っているのが憲法です。にもかかわらず、自民党の憲法改正草案は家族を大事にしろとか、余計なことを言っています。草案のQAで、今の憲法のユートピア的発想では、やっていけない、と述べています。それが自民党の本音でしょう。(次号に続く)




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