機関紙50号 (2009年11月28日発行)new!



もくじ
いつまで続く沖縄の痛み 米軍新基地反対で大集会
   沖縄からのリポート 鎌田 隆(沖縄国際大学名誉教授)
所沢の米軍通信基地もいらない
   理不尽な市への移転費押し付け
鈴木彰の「逃げないで! ここ一番という時に」
「その日を消すな 毎日毎日たき木をくべろ」
    早乙女勝元(作家)
マスコミの責任ほいよいよ重大
    浜林正夫(一橋大学名書教授)
目指すべきマスコミの「五十五年体制」打破
    桂 敬一(元東京大学教授)
9条連絡会が討論集会
   浜林氏が基訓報告
バスで行く「身近な基地」ウオ一チング 横須賀に参加して
   横須賀見聞記
    畑中 繁(牛沼在住)
バスで行く「身近な基地」ウオ一チング 横須賀に参加して
   過去の戦争と今の戦争
    宮下孝枝(北秋津在住)
いま、私は言いたい
   あいまいな民主党政権で9条護る運動は正念場に
    中村千秋(下富在住)
あれこれ(24)
   常用漢字の話
    増岡敏和(詩人)
地域の九条の会
   ジャン・ユンカーマンさんが5周年集会で講演
9条定点観測
   日本の自主独立が問われている普天間基地移転問題
    鴨川孝司(編集長)
会員で彫刻家の岡部昭さんの個展に魅せられて
    大場智子(こぶし町在住)
坂本修弁護士がパンフ第2弾を刊行
紹介
  ●軍隊をすてた国 DVDで再出発
  ●ビラ配布は犯罪なんかでない
  ●「いま考える暮らしと平和」飯能から入間川河川敷に自衛隊機墜落からlO年
  ●とここん学習集会
  ●マスコミ九条の会連続セミナー「政権とメディア」




いつまで続く沖縄の痛み 米軍新基地反対で大集会

沖縄からのリポート

鎌田 隆(沖縄国際大学名誉教授)

 11月8日、沖縄宜野湾市の海浜公園野外劇場と隣接多目的広場を、2万1000人の県民が埋め尽くして、「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会」(主催・同実行委員会)が開催された。

 開会時間前に屋外劇場は立錐の余地もなく埋まり、第2会場である隣接の広場にも続々参集している様子である。集会には、県政与党の自民党・公明党も仲井真県知事も不参加であったが、実行委員会は県議会、労働団体、市民団体などを中心に130以上の団体・個人が参加した。

 大会では、共同代表の伊波洋一宜野湾市長が「返還合意からで13年、戦後64年の米軍基地の負担に終止符を!」と訴え、同じく共同代表の翁長雄志那覇市長は「保守系市長の私も保革の枠を飛び越えて踏み出した」と基地の整理・縮小を呼びかけた。

 意見表明では、筆者も参加したことがある名護市のキャンプ・シュワープゲート前の毎土曜日の静かな抗議行動であるキャンドルサービスのリーダーである渡久地さん一家5人が「僕ら私たちの未来を壊さないで」と叫び、満場の参加者の共感を呼んだ。

 その後、各政党代表の挨拶があり、それぞれの立場から、辺野古への新基地建設と県内移設に反対し、さらには普天間基地の即時閉鎖を訴え、また、前日の訪米中の松沢成文・神奈川県知事の「辺野古推進」発言やそれを容認した仲井真弘多沖縄県知事に対して抗議した。

対米従属の見直しと対等平等を求める絶好な機会

 こうして、ほとんど超党派で参加した沖縄県議会や那覇市議会などを含めて、沖縄県民の新基地ノー、県内移設ノーの強い意志を示す集会となった。アメリカの恫喝の前に県外移設のマニフェストも投げ捨てて右顧左眄する民主党であるが、今回は、これまでの対米従属の路線から転換して対等平等の外交関係を構築する絶好の機会である。「日米合意」の存在をいうが、当のオバマ米大統領が東欧へのミサイル防衛(MD)システム配備計画に関してチェコ、ポーランドとの合意を破棄して計画を変更している事実がある。

 要するに、本気で外交方針を変える意思があるかである。県民の意志の尊重をいうならば、今後もさらに沖縄と日本の強い連帯で、基地ノーの声を突き付けていこうではないか、と強く感じた集会であった。



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所沢の米軍通信基地もいらない 理不尽な市への移転費押し付け

 米軍所沢通信基地約97ヘクタール(西武ドームの25倍)は、戦後、旧陸軍の所沢飛行場を米軍が接収し使用したきたもの。接収当時的300ヘクタールもあった敷地面積の約7割が返還され、現在は横田基地と米軍航空機を結ぶ通信業務を担っていると言われる。

使われない基地に血税を投入

 終戦から64年も経ついまも市の中心部に居座りを続け、まちづくりを妨げてきた。市民が要望してきた基地の東西を横断する連絡道路建設のための土地一部返還は、米側が国を通じて返還条件を提示するなど実現へ動き始めているが、返還と引き替えに理不尽にも施設の移転費用を市に押しつけようとしている。

 しかし、返還に伴い国が費用を負担することになる高さ115メートルのマイクロウェーブの鉄塔は米軍の通信システム更新で商業電話回線などを利用したコンピューターネットワーク化したため、事実上使われていないという。

 06年3月、日本共産党の塩川鉄也衆議院議員は国会で「軍事用の施設を移転する費用を地元自治体が負担した事例はあるのか」と質問。政府参考人は「そのような例はない」と答弁している。

 使われていない基地に血税を投ずる愚策は到底許されるものではない。無条件の返還の声が高まっている。



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鈴木彰の「逃げないで! ここ一番という時に」



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「その日を消すな 毎日毎日たき木をくべろ」

早乙女勝元(作家)

 「何事もすべては一人から始まる」

 私の持論です。
 一なる数字は限りなくゼロに近く、微力なのは否定できません。しかし、ゼロでは物事は悪くなっても、決してよくはならない。一とゼロとは根本的に違うのです。その一なる声が、道理と感動を伴っていた場合には、声が声を、そして心をつないでいく。無限大に拡大していくことだって、あるのです。

 ニュース50号は、すばらしいですね。「その火を消すな、毎日毎日たき木をくべろ」と、申し上げる次第です。



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マスコミの責任ほいよいよ重大

浜林正夫(一橋大学名書教授)

 「マスコミ・文化九条の会所沢」会報が50号を迎えた由、心からお祝いもうしあげます。

 いつもマスコミの動向にきびしい監視の目をむけ、私たちの関心を高めていただき、感謝しています。

 鳩山連立内閣も発足以来2ヶ月あまり、まずまずのすべりだしでしたが、次第に困難な課題に突き当たるようになり、支持率もやや低下気味です。とくに沖縄の基地問題と国民本位の経済をどう作り出していくかという問題は、国民の関心も高く、ここで国民の期待を裏切るようなことになれば、内閣の命運が左右されるような事態にならないとも限りません。1955年以来50年余りつづいた保守政権から民主政権への第一歩を踏み出した内閣だけに、その歩みを止めることのないよう、期待しつつ支援とともに批判を続けたいと思います。

 そういう情勢であるだけにマスコミの動向は決定的に重要です。

 たとえば、基地問題をめぐって11月8日に沖縄県民大集会が開かれましたが、琉球新報は2面ぶち抜きで集会の写真を掲げ、県民を激励しました。それだけでも鳩山内閣のアメリカに妥協的な動きに、いくらかブレーキになったと思います。

 私たち一般市民にとってはマスコミが唯一の情報源です。これまでと違って、政府の動きに反対一辺倒でも賛成一辺倒でもない時代になりましたので、マスコミの任務はいっそう大きくなりました。会の発展と会報のいっそうの充実を期待しています。



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目指すべきマスコミの「55年体制」打破

桂 敬一(元東京大学教授)

 民主党による自民党からの政権奪取は、まさに民意の賜物だ。国民の大勢は、政治が変わることを求めたのだ。だからマスコミも、「歴史的転換期」の到来、「55年体制」の崩壊を口にした。ところが、新政権がマニフェストで約束した政策の実現に取りかかると、日米同盟は変えるな、米軍普天間基地の名護移転はすぐやれ、郵政民営化を逆戻りさせるな、米国経済と協調した規制緩和で成長目指せなど、新政権に対して大メディアほど、「いままでどおりでやれ」「変えるな」と叫んでいるのが、実情だ。

 なんのための政権交代か。オバマは「変えよう」で大統領になった。鳩山政権も「自民党政治を変える」姿勢によって国民の支持をかち得たはずだ。政権の座を自民党と入れ替わっただけで、ことが成ったわけではない。

 求められているのは、政治の中身を具体的に変えることだ。そう思って変わらないマスコミを眺めるとき、これこそが一番「55年体制」から抜けきれな存在なのではないか、と考えてしまう。

 派遣切り・子どもの貧困も、後期高齢者医療制度も、八ツ場ダム・羽田空港ハブ化問題、日航経営危機、普天間移設・米海兵隊グアム移転問題も、みんな「55年体制」の産物だ。

 根底には、冷戦体制・日米安保50年の黒い影が、深々と横たわっている。
 そうした光景を直視しなければ、マスコミはいつまでも「55年体制」を脱却できないだろう。
 (マスコミ・九条の会呼びかけ人)


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9条連絡会が討論集会

浜林氏が基調報告

 11月8日(日)所沢地区労会館で、所沢9条の会連絡会主催の討論集会が開かれました。当日は、「不況打開・なくせ貧困・守ろう暮らしといのち」で国民大集会があり、沖縄では「辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民集会」が開かれた日でした。参加者は38名、「新政権始動・この新たな情勢をどう見るか」と題した問題提起を、連絡会代表の浜林正夫一橋大学名誉教授から受け、3時間にわたって熱心な議論をしました。

 

 浜林氏は冒頭「鳩山連立内閣の政策合意があります。それを私どもは支持しています。しかし、もういくつか問題にぶつかって、鳩山内閣がよろよろしている状況です。ぶつかったことで腰砕けになると、いっぺんに国民の支持が失われていくだろう。そうなりますと自民党に接近していくのではないかとそのことを心配しています。

 今の時点での私達の基本的スタンスはよろけたら後押しをして、古い体制への接近ということをさせない。1955年に自民党が出来てから今日まで続いた長期保守政権に逆戻りさせない、民主的な政権づくりへの第一歩だと考えますから、これを揺るがしてはいけないというのが基本的立場であります」と語りました。

 基調報告の全文は近く9条連絡会議から刊行されます。各九条の会でお求め下さい。



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バスで行く「身近な基地」ウオ一チング 横須賀に参加して 2

横須賀見聞記

畑中 繁(牛沼在住)

 基地ウオッチングのバスが横須賀に入ったとき、私は2年前の4月、横須賀中央駅の地下駐輪場で1週間の業務指導(横須賀市から委託された民間会社の所沢地区総括責任者だった)の後、帰りに米海軍と海上自衛隊の艦船を見る予定でしたが見られなかったのが残念だったことを思い出し、今回はしつかりと見学できると世話人の方々に感謝しました。

 出港後、ガイドさんが、今日はジョージ・ワシントンは停泊していませんが、原子力潜水艦が1隻停泊していますとの説明があり、間もなく見えてきました。遠くからでしたが不気味な姿が見えてきました。この艦は非核3原則なんのそので核弾頭を搭載しているのだろうか? いまは搭載しなくても1度は搭載して入港したことがあるのだろうか? と考えると恐ろしくなってきました。

 また、海上自衛隊のヘリコプター航空母艦が艤装中で、攻撃用空母がなぜ必要なのかと思ったのは私だけではないと思います。

 湾内見学中、たえず釣り舟が1艘横についていたので、石澤さんが「こちらを監視しているのですよ」と教えてくれましたが、「われわれの団体は要注意なのかなあ」と変な気分でした。

 そういえば第1回の基地ウオッチングで入間基地見学でもこんなことがあったと思い出し、空白・海自とも人件費の無駄使いではとばかばかしく思いました。

 貝山地下壕では朝鮮人強制労働者がふるったツルハシのひとつひとつの刻んだ跡が生々しく、過酷な労働であったと石澤さんの説明にはじんと胸にきました。

 戦争という残酷さ、人間としての信条を失わせる愚かなことはこの地球上からなくするよう、ここに停泊している艦を他国へ行かせてはならないと考えバスに乗りました。



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バスで行く「身近な基地」ウオ一チング 横須賀に参加して 2

「過去の戦争と今の戦争」

宮下孝枝(北秋津在住)

 実は、今年の自身のテーマが、「過去の戦争と今の戦争」でしたので、この学習会に息子とともに参加できたこと、大変感謝しております。

 過去の戦跡をめぐり、現状を知る。なんだかかけ離れているようですが、息子にはほんの少しでも、何かを感じとってほしいと思うのです。国が過去の歴史から目をそむけたり、封印をもくろむなど、もってのほかですが、私たちの願いとは違う次元で、自衛隊が市民権を得てるという現実や、米軍基地があって当たり前の日本に何の疑問も抱かず、どれだけの犠牲を強いられているかも知らない国民が道を切り開くことに、この国の明るい未来はあるのでしょうか?と思うのです。

 日米安保条約という、あまりに身勝手で不平等な条約に縛られ、怯えている以上、「対等」な関係を築くことなどあり得ません。ますます力が入ります。

                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

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いま、私は言いたい

あいまいな民主党政権で9条護る運動は正念場に

中村千秋(下富在住)

 今年も上半期の自殺者が1万7000人を超え、「この年末には派遣切りの影響でさらに増える予測」の報道を目にしました。

 この11年間に自殺者の数は35万人を超え所沢市の全人口を上まわりました。この間、私と同じ中小零細業者の中にも経営不振から多重債務に陥り、いきつく先は自殺という痛ましい事件が増え続けています。

 今夏の総選挙で国民は、自公政権ノーの審判を下し、これまでの政策や予算を見る限り、バラマキばかりが目につき、最も大切で急を要する雇用の不安や抜本的な福祉の改善など国民生活重視の姿勢が見えてきません。

 企業献金を廃止し、大企業中心の政権運営から脱却しない限り、憲法25条の空文化は続き、貧困率の上昇のなかで餓死や自殺者などの痛ましい事件は後を絶たないでしょう。

 私たちが生きていくうえで一番大切な、平和問題についてはどうでしょうか。核兵器の廃絶が世界の潮流となりつつある今、唯一の被爆国として、世界の核廃絶に向けて日本が先頭に立ち行動する、と約束した民主党ですが、日米同盟強化の中でどう対応するのか定かでありません。

 憲法9条は最も欺瞞的、と言った首相のもとで9条を護る運動はこれからが正念場だと思います。

 沖縄に「ぬち(命)どう宝」という言葉があります。平和への願いが込められた言葉ではないでしょうか。



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あれこれ(24)

常用漢字の話

増岡敏和(詩人)

 2009年1月17日の朝日新聞に、「常用漢字麦に追加される191字」という一覧表が掲載されていた。何気なく見ていたら、私の苗字の一字「岡」も追加されていた。で、これでどうやらわが名も常用漢字で書かれる苗字の仲間入りしたことになった。

 ついでに言うと、私のいま住んでいる埼玉県の「埼」の字も、今回常用漢字に認知されて、大したことではないが、私の苗字ともどもおめでたいことになった。

 また私の好きな言葉の字でもある「挨拶」「憧憬」とか、「虹」「鶴」なども追加されているし、いつも愛用している焼酎の「酎」の字も追加されていたので、今晩も瓶の底を撫でながらコップに一杯注ぐことにしょう。


 今回で増岡敏和さんの連載「あれこれ」を終了します。ご愛読ありがとうございました。



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地域の九条の会

ジャン・ユンカーマンさんが5周年集会で講演

 「9条の会ところざわ」では、アメリカの映画監督ジャン・ユンカーマンを迎えて結成5周年の記念集会を開いた。彼は、ドキュメンタリー映画「日本国憲法」の監督としても知られている日本通のジャーナリストで、「今こそ、国際交流の中で、9条が世界に語られるときである」ことを会場にアピール、共感の輪を広げた。

 以下はその要旨。

 「ヒロシマ」が私の原点です。私が初めて日本に来たのは16歳の時です。どうしても広島と長崎を見ておきたくて二つの町を訪れました。強烈な印象でした。そして、75年に再び日本に来たときには東松山に丸木夫妻を何度も訪ねました。そして、原爆の図と出会い、83年に映画「HELL FIRE」を作ろうということになりました。

 広島原爆公園の碑に「過ちは繰り返しませぬから」とありますね。私たちが20世紀から得られる教訓とは何でしょうか。アメリカは責任感がないのです。イラクでも必要のない戦争をやっています。2004年にはアメリカの圧力で日本も派兵しました。しかし、この5年間で、日本の雰囲気が変わりました。「9条を変えてもよい」という人が23%に減っていますね。「変えたくない」という人が66%にもなりました。これは歴史的な動きです。9条の会の運動が始まって5年。7000もの9条の会が運動を始めています。この運動は「草の根」の運動です。70年安保闘争の頃、運動の担い手は労組中心でした。今の運動は違います。7000ある9条の会の運動の担い手は普通の市民です。

 アメリカが世界の各地に基地を持っている限り他の国は軍事力を増やすしかありません。世界の国で、世界中に基地を持っているのは、アメリカだけです。39カ国に76以上の基地がある。日本だけで24あります。中国がメキシコに基地をおいたらどうなるのでしょうか。

 日本は世界の中の日本の位置を考えるべきでしょう。“9条”に世界で活躍してもらうべきでしょう。世界の人は“9条”を知らないのです。これまで自民党政府は世界に“9条”を宣伝してきません。世界は、広島、長崎は知っていますが、“9条”は知らないのです。もっと市民の力が必要です。

 日本は戦後の64年、戦争で人を殺したことはありません、これは素晴らしいことです。しかし、考えて下さい。ベトナム戦争ではアメリカ軍が嘉手納から出撃しています。イラクヘは普天間から出撃しました。日本はまだ戦争に関係しているのです。まだ9条は実現できていないのです。今こそ9条を変えようとする改憲のうねりを止めて、9条の精神を実現していくことが大切です。(門目)



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9条定点観測

鴨川孝司(編集長)

日本の自主独立が問われている普天間基地移転問題

 前号の定点観測で「定点観測はある程度確定して来ている問題を書いてきたが」と断りしたのですが、今回もまた、揺れている中での記事となります。

 21日の朝日新聞の主張には「普天間基地移設 鳩山首相の牽引力を問う」とあり、アメリカとの交渉ではマニフェストの投げだし、閣内不統一の問題など基本的立場がはっきりしていない腰の引けた実態が書かれています。しかし、その朝日新聞は「日本の安全の柱である同盟を支える基本的な信頼関係が損なわれては困る」との認識からの問題提起であるから、事態の深刻さに迫っていないのです。

 沖縄県民の意志は「基地はいらない」という意見が県民の70%を占め、11月8日の2万1千人が結集した沖縄県民の集会によって改めてその意志を示したように明確なのです。

 筆者は10月1日から6日まで、沖縄の戦跡と普天間、嘉手納、辺野古など基地反対で闘っている各地を訪ねました。私が感じたことは、今示されている沖縄の県民の意志は太平洋戦争の末期にアメリカとの地上戦の中で味わった塗炭の苦しみ、その後のアメリカによる占領・基地づくりの為のブルドーザーによる土地の強奪、独立後も続く沖縄への基地拡大の中でアメリカ軍の暴行・爆音などの長い歴史のなかで、安全と安心と希望がないがしろにされてきた、それをこれ以上は許さないというその意志に深さ、問題の深刻さでした。

 沖縄県民の楽天性というかおおらかさがその深い思いをふっくらとしたものにしているので、それほどの重大さでないと本土の多くの人が受け止めている。そこに、これだけの重大な問題を先送りしている内閣、それを許している国民の側の切迫さのなさがあるのではないかと考えさせられました。

 日米地位協定の交渉、思いやり予算等への対応にあらわれいます。米軍への莫大な金額のつぎ込みは思いやり予算というものでしょうか。「へつらい予算」と言うべきなのではないかと思います。時の権力者が「核の傘」へ寄りかかり、国民を騙しながら続けてきた核密約のさらなるごまかしが「思いやり」というような表現となったのではと考えさせられました。

 この普天間基地移設をめぐる問題は、21世紀を生きる日本のあり方として、自主独立の日本を求め、そこへいたる道筋の中での重大な分岐点にいることを示しています。



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会員で彫刻家の岡部昭さんの個展に魅せられて

大場智子(世話人)

 長野県木島平の岩上陸静館を会場にした彫金の個展を鑑賞する機会を得ました。

 個展は10月4日から28日まででしたが、折しも信州はちょうど紅葉も見ごろということで、当会の世話人有志で20日・21日と一泊で出かけることになりました。昼ごろ到着し、早速会場に。

 彫金の作品展を見るのは初めてでしたが、大小さまざまな作品の一つひとつに作者の思いが溢れて“感動”そのものでした。ぶなの巨木に魅せられ、描き続けたという作品は、森の神秘的な世界を表現しつつ、ポエムのなかの少年、少女、馬や山羊、そして小鳥や虫たち、花などが自然に融合させ、いまにも風といっしょに爽やかなメロディが聞こえてきそうな……。

 会場を後にして、折角だからとカヤノ平の「ぶなの森」を散策してきました。700mくらいのコースでしたが、まさしく巨木が連立し、古木は倒れ、あたらしい樹木が生まれ、そのくり返しが営まれている原生林の生態系を感じられた「ぶなの森」……。

 途中、いつの間にかあたり一面に露がかかり、いっそう幻想的な場面もありました。



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坂本修弁護士がパンフ第2弾を刊行

 国民の権利の侵害に人一倍敏感な元自由法曹団団長・坂本修弁護士は「選挙による政権交代」の実現を喜びながらも、民主党の言う衆議院の比例定数の削減を許せば、国民の声が国会に届かなくなり、それは基本的人権である平等な参政権(投票権)の重大な侵害だと警鐘を乱打、パンフレット「衆議院比例定数削減とは何か一一あなたの一票が生きる時代に一一」を新協出版社から上梓しました。

 推薦文を書いた浜林正夫一橋大名誉教授は「光りのあとに闇?」の中で「もっと恐ろしいのは、選挙で負けた自民党も比例定数削減に熱心だということです。鳩山連立内閣の3党合意には比例定数削減は盛り込まれませんでした。しかし、民主党と自民党がここで一致したら比例定数削減は実現するかもしれません。それが『闇』なのです。これによって小政党を切り捨て2大政党制を実現したいというのが民主・自民両党の悲願ですから、その先には憲法改悪、国民生活切り捨ての『闇』が待っているのではないでしょうか」と書いています。必読の一冊です。頒価300円、世話人まで。(鴨川)



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紹介

●軍隊をすてた国 DVDで再出発

 軍隊を廃止し、半世紀以上がたつ中米コスタリカの人々の日常を描き、平和のあり方を問う、ドキュメンタリー映画が作家・早乙女勝元氏の企画で製作され、全国300カ所で自主上映されたが、このほどDVDで再出発した。価格4800円。発売元、あいファクトリー TEL 03-3589-7937







●ビラ配布は犯罪なんかでない
言論・表現の自由を求める12・4日比谷集会
日 時:12月4日(金)午後6時30分
記念講演:「かけがいのない表現の自由一憲法を語る」ジェームス三木さん(脚本家、みなと・9条の会会長)
文化行事:きたがわてつさん、橋本のぶよさんの歌
協力券:500円
連絡先:国民救援会 電話03-5842-5840

●「いま考える暮らしと平和」飯能から入間川河川敷に自衛隊機墜落から10年
米軍再編で横田基地・入間基地周辺はどうなる、どうする
日 時:12月5日(土) 13時30分開場
会 場:飯能市民会館202
講 師:平山武久さん(埼玉県平和委員会代表)
問合せ:原水爆禁止飯能市協議会 042-972-4432

●とここん学習集会
昭和を検証する 第1回「太平洋戦争突入…」
日 時:12月8日(火)17〜19時
会 場:地区労会館(西新井交差点、ホンダプリモ裏)
講 師:関原正裕さん(越谷北高校教諭・埼玉県歴史教育協議会会員)
参加費:500円
問合せ:所沢地区労・渡辺 電話04-2992-9927

●マスコミ九条の会連続セミナー「政権とメディア」
第1回セミナー 11月27日(金)18:15〜21:00 報告者:桜井 均氏(元NHKプロデューサー)

第2回セミナー 12月17日(木)18:15〜21:00
報告者:半田 滋氏(東京新聞編集委員)
テーマ:「民主党政権下の安全保障政策」
場 所:いづれも岩波セミナールーム
参加費:1000円
主 催:「マスコミ九条の会」
司 会;桂 敬一元東大教授



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