機関紙46号 (2009年7月8日発行)new!



もくじ
第4回総会開く
   新たな局面迎え、「会」代表を5人に強化
   世界の流れは「九条」の精神
   不退転の決意で憲法を守る運動を確認
祝 結成4周年
   いよいよ正念場、最初の勝負は総選挙
    浜林正夫(一橋大学名誉教授)
   “やばい”大連立で九条改悪の策動
    北村 肇(週刊金曜日編集長)
自・公が改憲論議へ審査会規定を強行可決
文章の人から行動の人へ
   加藤周一さんを偲んで
      勝木英夫
明日へ、広範な意見を超えて
   連続講座に述べ106人
視角
見る 聞く 語る
  ・負の遺産を「富」の遺産に出来たらとの願いから
  ・オバマ大統領に激励の手紙を出そう
あれこれ (20)
   三人の色紙
    増岡敏和(詩人)
第47回所沢母親大会
いま、私は言いたい
    見かける機会が減ると…
     匿名希望(元編集者)
    オバマ宣言と米軍所沢通信基地問題
     安東彰義(こぶし町在住)
鴨川編集長の九条定点観測
   1.恒久派兵狙う憲法実質改悪の「海賊」新法をまたまた強行採決
   2.沖縄・県民の7割が反対する新基地建設 防衛省の動き急
   3.沖縄慰霊祭で米軍基地の問題を一言も言わない麻生首相
短信
  ●「松井九条の会」第4回総会と記念講演
  ●ユーラシア名画シリーズ 第56回上映会 「戦艦ポチョムキン」
  ●09平和のための埼玉の戦争展
  ●「負の遺産」って何なのさ




第4回総会開く

新たな局面迎え、「会」代表を5人に強化

世界の流れは「九条」の精神

不退転の決意で憲法を守る運動を確認

 憲法改悪をめぐって不穏な動きが広がる中、「会」は第4回総会を27日午後、新所沢東公民館で開催し、5年目に入る「会」の運動を所沢市内でどう広げていくのか真撃に論議をした。緊迫する情勢を受けて、体制強化の必要性から「会」の代表を1人から5人に増やす提案が事務局からあり、全員一致で了解された。勝木英夫、鴨川孝司、草鹿光世、藤原秀法、持丸邦子の5人が代表に就任した。事務局長は佐藤俊広が続投し、事務局次長には間島弘が就任したほか、15人の世話人が紹介された。情勢の転換期を迎えて、「会」の5年目が力強く始動した。

栗山夫妻の美声響く

 今年一番の暑さの午後、冷房が心地よい公民館の講堂にテノールの美声が響き渡った。総会一部では、一昨年に中国から帰国した泉町在住の栗山勝、劉金花夫妻がオペラ「椿姫」から、「乾杯の歌」、オペラ「トゥーランドット」から、「誰も寝てはならぬ」、ナポリ民謡「オー・ソレ・ミオ」の三曲を熱唱した。

 参加者はご夫婦の美声に聞き惚れた。栗山さんは市内の混声合唱団でも活躍中とのこと。「帰国しても中国との文化的なギャップは感じられない」と話された。母国・日本での音楽活動に夢を託している。

 二部の冒頭、挨拶した勝木代表は「『誰も寝てはならぬ(栗山さんの歌ったオペラ)』心境です。やることはハッキリしています。改憲をどう阻止するかです。そのために何をするのか今日の総会で論議をして頂きたい。新しい形でこの一年間の運動をしたい。相手の野望を粉砕して『乾杯の歌』を歌いたいものです」と語った。

 来賓の浜林正夫さん(一橋大学名誉教授)は、ここは私が主宰している「しんとこ九条の会」の縄張りですと笑いを誘いながら、「いよいよ正念場です。憲法調査会も動き出すなか九条運動との決戦の第一歩になります。総選挙で当選した議員が改憲を発議する議員となり、3分の2以上を改憲派が取ればその人たちが発議をし、情勢が動きます。改憲に賛成する議員を3分の2以下に抑えることが当面の課題です。

 オバマ大統領は核のない世界を目指すと演説しました。本当に核兵器を無くすことができるのか、これも決戦の年です。九条の運動をさらに大きく広げながら核兵器廃絶に結びつけたい。世界は九条を描き始めた、と言われます。それが世界の大きな流れです。世界の動きに確信を持ちながら、平和を守る運動を強めていきたい」と連帯の挨拶をした。

佐藤事務局長の提案

 九条を守る運動でこの1年は大事な時です。情勢を共通のものにして、「何をやっていくのか」について一致させるために総会を開いた。改憲手続き法が来年5月に施行され、国会で発議されれば国民投票が実施されるという新しい段階に入った。

 新憲法制定議員同盟では、九条の会に対抗して、草の根から改憲の運動を起こしていこうと青年会議所などにも呼びかけている。自民・公明だけでなく民主の鳩山さん、前原さんらを顧問に据えて体制作りに躍起となっている。

 民主党の鳩山代表は改憲論議は「進めてよい」が持論だ。比例80名削減すると提案しているのも、憲法を変えるのに必要だからだ。民主党は少数政党を国会から締めだそうとしている。憲法を蹂躙するソマリア沖への自衛隊派遣、北朝鮮のミサイル発射に対して、敵基地攻撃論が自民党だけでなく民主党からも出ることに今日の危険性がある。

 ニュース、9の日行動、講演会など、これまでの活動を引き続き取り組み、充実を図りたい。基地ウオッチングは多くの参加者で成功をした。引き続き第2弾として、横須賀海軍基地と戦跡を訪ねる企画を10月17日に行う。昨秋に会の文化展が初めて行われ400人が鑑賞した。文化の色濃い運動をさらに豊かなものにしたい。

 マスコミの監視も重要な課題だ。これから様々な報道がされることになる。所沢34万人を視野に入れた宣伝活動が必要になる。

 若者や若いお母さんたちと連携した運動も模索しなくてはならない。現在、349名が会員だが、会の発足時は110名。いま3倍と組織拡大が進んだが、会員の声、要求を一層大事にして、進めていきたい。市内の九条の会や近隣の九条の会とも連携・交流を深めていく。今期中に会員数400名を実現し、500名、1000名の会員を実現したい。会の運営も工夫して、「例会」など通じて地域との連携を深める。

「会場からの発言の一部」

和田さん(向陽町)
 映画「三池」の上映会が成功裡に終わった。三井鉱山は争議に勝った驕りから、炭塵爆発を引き起こした。三池は今日的な問題だ。

大場さん(若松町)
 住んでいる近くにこんなに基地があったとは…。入間基地を北から離陸した飛行機が横田空域があるため左旋回しかできないので、市内は騒音に悩まされます。横須賀基地見学が楽しみです。

竹田さん(並木町)
 連続講座で何十年ぶりに大学ノートに書き込みました。勉強しました。



もくじへ


祝 結成4周年

いよいよ正念場、最初の勝負は総選挙

浜林正夫(一橋大学名誉教授 9条の会ところざわ主宰)

 いよいよ9条運動の正念場を迎えます。来年5月から憲法改正国民投票法が施行され、それに向けて憲法審査会を始動させようという動きが活発になってきました。近く行われる衆議院の選挙は改憲に直結する選挙です。ここでもし改憲派の議員を3分の2以下に抑えることが出来れば、改憲発議は出来ません。憲法改正是か非かというたたかいの最初の勝負はこの選挙にかかっているのです。

 明文改憲を止めることが出来たとしても、解釈改憲はどんどん進行しています。海賊対処法案は衆議院の再議決で成立してしまいました。

 これは海賊対処に名を借りて、ソマリアの隣国ジブチに自衛艦を常駐させ、これを防衛するために陸上自衛隊も常駐するという自衛隊の海外駐留法です。引き続いて「北朝鮮に係る船舶検査活動に関する特別措置法案」(仮称)も検討中といわれます。これには外国軍による船舶検査への後方支援も含まれるとされ、まさに集団的自衛権の行使になりかねないものです。

 世界の大勢に逆行するこれらの動きはなんとしても止めなければなりません。


“やばい”大連立で九条改悪の策動

北村 肇(週刊金曜日編集長 元毎日新聞社会部、新聞労連委員長)

 憲法改悪をめぐって、またぞろ不穏な動きが出ています。とりあえず民主党も「拙速だ」と批判の立場をとっていますが、さて、本心はどうなのか。同党国会議員のかなりが憲法改定論者であることは自明の理で、おいそれと信用するわけにはいきません。「民主党政権のほうが、かえってやばい」という危倶をもっているのは私だけではないでしょう。もっと“やばい”のは、大連立です。このときは、九条改悪など、あっという間に強行されてしまうかもしれません。

 このような事態をみるにつけ、「ジャーナリズムの劣化」を考えざるをえません。報道の世界で35年も禄を食(は)んでいる私が言うのは「天に唾する」ですが……。新聞もテレビも、口にする危機感は「ビジネスモデルの崩壊」ばかり。

 しかも、「インターネットによる活字離れ」とか「不況によるスポンサー離れ」とか、およそ的を射ない理由をあげつらうだけ。違うのです。はるか前から崩壊していたのはジャーナリズムそのものであり、だから市民に見放されたのです。

 憲法問題も、大連立問題も、およそ新聞・テレビは報じません。相も変わらず、「民主が勝つか、自民が勝つか」といった政局報道にうつつを抜かすばかり。でも、嘆いているだけでは何も始まりません。一人一人の市民が立ち上がるしかないのです。

 4年にわたって地道に活動してきたみなさんに、改めて敬意を表します。



もくじへ


自・公が改憲論議へ審査会規定を強行可決

 自民・公明の与党は6月11日の衆院本会議で、改憲原案の審査権限をもつ憲法審査会の規程案の採決を再び強行し、賛成多数で可決した。民主党、共産党、社民党、国民新党の各党は反対をした。

 同規程の制定は、改憲案づくりを含む国会での本格的改憲論議の始動を狙うもので、改憲策動を新たな段階に進めるものだ。

 同規程は、憲法審査会委員の定員を50人とすることなど定めているが、与党側は、規程にもとづく委員の選任は、参院での規程制定まで凍結するとしており、審査会の始動は事実上それ以降となる。

 民主党の園田康博氏は本会議で「国会での共同作業の憲法論議は、今後は一歩も進まない」と反対討論をした。

 また、共産党の笠井亮氏は与党が同規程を制定しないのは「立法不作為」と繰り返してきたことに、「審査会規程がないことで国民の権利が侵害された事実はない。『立法不作為』は成り立たない」と強調し、同手続き法強行成立に続いて再び同規程制定を強行すれば「憲政史上にさらに大きな汚点を重ねる」と本会議で強く批判した。

 衆議院で多数を握っているうちに改憲の条件を整えようとする与党の悪政は到底許せるものではない。



もくじへ


文章の人から行動の人へ

加藤周一さんを偲んで

勝木英夫

 去る6月2日、「九条の会講演会 加藤周一さんの志を受けついで」が日比谷公会堂で開かれ、2000人を超える人が参加しました。

 講演会では「九条の会」呼びかけ人の井上、大江、奥平、澤地の4氏が講演、梅原、鶴見、の両氏がメッセージを寄せたほか、加藤さんのパートナーの矢島翠さんも挨拶し、珍しい加藤さんの作詞のうた「さくら横ちょう」(作曲・別宮貞雄)も披露されました。

 発言はいずれも感銘深いものでした。が、私は講演の前に上映されたビデオにより強く心を揺さぶられました。元来、加藤さんは精細な論理に支えられた流麗な文章で知られた人です。

 個人的な話になりますが、1980年代、私は百科事典の編集者、加藤さんはその編集長で、しばしば議論もしました。

 彼の発言は常に論旨透明。ほれぼれするほどでしたが、当時の加藤さんは、やはり「書斎派」「文章の人」でした。

 ところが、今回のビデオの加藤さんは90歳を目前にしながら、各地の集会に登場し、多くの人と直接討論する「行動派」に変身していました。矢島翠さんも、最晩年の加藤さんが「実践活動に比重を移すようになった」と語っておられます。

 どうして変えられたか。もはや確かめるすべはないのですが、考える意味はあるはずと考えています。



もくじへ


明日へ、広範な意見を超えて

連続講座に延べ106人

 来年5月の「国民投票法」施行を念頭に取り組まれた連続講座「今、学ぶ『日本国憲法』」は、5月30日に全回を終了しました。

 講座の出席者は述べ106人。毎回25〜26人という、大人の学ぶ場として恵まれた環境で講義を聴くことができました。

 最終回では「いま、憲法はどうなっているのか 私たちの課題は何か」をテーマに、「人権」を核とする日本国憲法の世界史的意味合いをもう一度振り返りながら、現在の日本が抱える問題点を考察しました。

 改憲を求める側では、なぜ9条2項の削除が最大の課題なのか。それが日米関係の中から生まれたのはなぜか。経済のグローバル化を求めたアメリカの、新自由主義があらわにした新たな人権を踏みにじる今日の社会。

 私たちは戦争と貧困の問題をきちんと見据え、一国的な抑止論を克服し、広範な意見を超えた自立と連帯の理論を再構築し「九条」を守ろうと、九条の会の方向を確認しました。(原)



もくじへ


視角

 どさくさに紛れて改憲論が動き出している。自・公両党は5月11日、憲法改正の原案を審査する「衆院憲法審査会」の規定案を反対を押し切って可決した。「海賊」問題でも「敵基地攻撃」論でも、「それをするなら明文改憲などいらないんじゃないか」と思うのだが、やっぱり憲法にこだわっている。

▼この議決に、読売新聞の社説は「参院も衆院に続き制定へ動け」と主張。「法律で設置を決めた機関を休眠状態のまま放置しておく。そんな国会の不作為の解消へ、やっと一歩が踏み出された」「改憲論者の鳩山民主党代表は、記者会見で『憲法は当然、大いに議論すべきだ』と表明した。民主党は、その言行を一致させなければならない」と書いた。民主党政権に備えての審査会強行であることが透けて見える。

▼東京新聞の社説は「駆け込みで機能するか」と批判。読売と対照的だったが、問題なのは朝日の一般記事。「国会の3分の2の合意形成は崩れ、総選挙前に与野党協議が進展する見込みはなくなった」と残念そう。そんなに改憲への「合意形成」が必要だったのか。毎日も「野党分断狙う」とそこに焦点を当てている。

▼いま「ことばのまやかし」がまかり通っている。「ソマリア海賊」とは「海外派遣恒久・自由化」だし、「敵基地攻撃」とは「戦争を始める」ということ、「国会議員数の削減」や、「二大政党」論は「少数政党締めだし」だ。メディアに求められているのは、この「まやかし」を読み直すことではないか。

▼鳩山民主党代表が掲げる「友愛路線」が、「大連合による憲法破壊」だとすれば、とても支持するわけにはいかない。そういえば、鳩山氏には「新憲法試案」なる著書もある。
(関東学院教授 丸山重威「マスコミ九条の会HPから転載しました」)


もくじへ


見る 聞く 語る

負の遺産を「富」の遺産に出来たらとの願いから

 映画「三池」に150人「マスコミ・文化九条の会所沢」の会員の取り組みを会としてもバックアップしようと始まった「映画三池を熊谷監督と観る会」は150名を超える参加者で大きな成功を収めました。

 実行委員会を立ち上げたときは「三池闘争と言っても多くの人は知らないから、そんなに大勢の人が見に来てくれるのは難しいのではないか」と考えていたのでしたが、上映会の2週間前には100枚を超える協力券がさばかれていました。そして、多くの人に見てもらうのが大事と当初の計画を変えて2回上映しました。

 6月13日の午後の上映会には当麻よし子市長もご主人と来場。上映終了後「大牟田で生まれ育って安保闘争や炭塵爆発を地元で体験し、多くの想い出があります。改めてその後の大牟田の人たちの生活を記録に残してくれた熊谷監督にお礼を申しあげたい」と挨拶しました。

 熊谷監督の多くの人とのインタビューや、あるがままの事実の中から明日への希望を見いだすための苦心を含めたトークと観客の感想と会話のやりとりは、あっという間でしたが明日への力が沸いてきた思いの時間でした。(鴨川)


オバマ大統領に激励の手紙を出そう

 オバマ米大統領のプラハでの「核廃絶宣言」は、平和を願う世界のすべての人びとを励まし、勇気づけるものでした。日本共産党の志位委員長はいち早くオバマ大統領に手紙を出し、共感と激励のことばを送りました。これを受けてオバマ大統領から返書が寄せられたことは周知のことです。しかし、多くのマスメディアはこのことをとり上げないまま今日に至っています。

 私たちはよく内外の首脳あてに抗議文や抗議電報を送ります。最近では、北朝鮮のミサイル発射やソマリア沖への自衛艦やP3Cの派兵問題などです。

 そこでみなさんに提案があります。既に実行されておられる人も多いと思いますが、それは抗議だけでなく、激励も必要だということです。

 いま世界は大きく変わろうとしています。この原動力は言うまでもなく、私たち一人ひとりの力と運動の表れです。今回のオバマ大統領の核兵器廃絶宣言に連帯して激励電などを発信しようではありませんか。

 一つひとつの取り組みは小さくても、これらの積み重ねがやがては世界を大きく変えるきっかけともなると思います。

 平和を願う全国のみなさん、いっせいに「激励」の行動。に取り組もうではありませんか。(安東)



もくじへ


あれこれ (20)

三人の色紙

増岡敏和(詩人)

 書斎に掲げている色紙のうち三枚は、小野十三郎と赤木健介と岡田一と(岡田は川柳作家、他は故人だが詩人で赤木は歌人でもある)の書である。

 小野は大阪にいた詩人で、「涙、地の底の/岩塩の如き/もの」とある。彼はこの書のように硬質な詩の結晶を求めていたので、私の抒情に流される作品の傾向への反省をこめて惹かれていたので、この色紙を書いてもらったのである(以下年月は記してない)。

 赤木の書は「パスカルが/人間は考える董だと言った/破れ葦のこの肉体は/闘う葦だ」という自由律短歌による述懐であるが、これは私が上京し、「人民文学」の編集をして板橋の赤木宅に居候していた時、書いてもらったものであった。

 もう1枚は石川県の岡田の川柳で「重心を/地に据え/雑草/冬に入る」とある。どの書も見事な筆字である。



もくじへ


第47回所沢母親大会

 第47回所沢母親大会が6月21日、コーププラザ所沢で開催されました。午前の全体会議で、記念講演(所沢市教育委員会が講演会のみ後援)をされた宮川ひろさん(児童文学作家)は、「桜の季節に思うこと」と題し、学童疎開の教師として、子ども達を引率し、磐田から新潟に疎開する途中、品川駅で一時停車をした汽車に、息子、娘に一目会うためにご両親が長い品川駅のホームを子どもを捜し、走り回る姿を昨日のように語り、会場満員の参加者の涙を誘いました。また、実父の死に交通事情が悪い終戦直前に、20時間もかけて郷里の沼田に必死に帰郷した経験も涙なく聴けませんでした。

 午後は、「子育て・教育」、「社会保障・福祉」、「平和」の三分科会に分かれ、討論を深めました。「平和」の分科会には、「マスコミ・文化九条の会所沢」の世話人・葛西建治氏が、助言者とし、発言をしました。



もくじへ


いま、私は言いたい

見かける機会が減ると…

匿名希望(元編集者)

 目礼程度は交わしても、知り合いでもないが同年配ぐらいの人の姿が見受けられなくなると、何故か気になる。周囲でも会社を勤め上げた人が多く、日中顔だけは見交わすことがあるからだ。

 最近まで愛犬を連れたり、抱いたりして家の前を通り過ぎる人がいたが、暫く見かけない。入院でもしたのだろうか。

 このところ近くの町会掲示板で訃報を目にすることが増えた。年齢は80歳前後から上で、特に、顔見知りでないが、そう言えば大分前から見かけなかったからと言う。

 私も外に出なくなれば、この家の住人も可なりの年齢ゆえ、病気でもしたかと思われて当然である。

 年齢計160歳に近い私たちは病気や衰弱とは背中合わせ。現在まあまあの状態だが、二人ともいつ何時どうなるか分からない。後期高齢者医療が頼りだ。どのくらい期待できるのか。まず受け入れてもらえるのか心配になる。

 が、ともかくやっていける所までやっていくしかない。それなりの覚悟を持ちながら。


オバマ宣言と米軍所沢通信墓地問題

安東彰義(こぶし町在住)

 6月16日と17日、衆参議院本会議は「核廃絶に向けた取り組みの強化を求める決議」を全会一致で可決しました。

 これは、世界の平和を願うすべての人びとを励まし、勇気づけた、オバマ米国大統領のプラハでの「核兵器廃絶宣言」が大きく作用していると思います。

 「決議」は、「わが国は、唯一の被爆国として世界の核兵器廃絶に向けて先頭に立って行動する責務がある」とうたっています。

 全会一致の決議の重さを、具体的な「行動」で示すべきだと考えます。たしかに先の東京高裁での「原爆症認定」を受けて政府は、上告を断念しました。

 今回の衆議院での全会一致の「決議」を単なる「お題目」としてではなく、具体的な取り組みを行なうことが求められます。これが、国民に、そして世界に示す「唯一の「被爆国の責務」です。

 目を私たちの町所沢に移しましょう。人口34万人の所沢市には、多くの課題が山積しています。その一つに米軍所沢通信基地の全面返還の問題があります。1910年からの「所沢基地」の歴史は、日本の歩みの象徴的な現れそのものです。戦後の基地返還運動の歩みは、多くの資料などで紹介されていますので、ここでは改めて触れません。

 いま、改めて「提起」したいことは、世界を巡る平和の大波の中にあって、「はたして軍事基地は必要か、米軍所沢通信基地は必要か」と言う問題です。

 3月14日の「基地ウオッチング」に参加して、「基地問題」は他人事ではない、私たち所沢市民が自分自らの問題として考えることが問われているのではないか、と感じました。

 8月の「平和のための戦争展」の成功をはじめ、原水爆世界大会への参加と報告集会の開催など、多彩な催しの中で「基地問題」をいっしょに考え合いたいものです。



もくじへ


鴨川編集長の九条定点観測

1.恒久派兵狙う憲法実質改悪の「海賊」新法をまたまた強行採決

 6月18日(木)参院外交委員会は自衛隊の海外派兵を拡大する「海賊対処法」派兵新法案を日本共産党、民主党、社民党の反対多数で否決、本会議でも否決しました。それを19日の衆議院本会議で、与党側の3分の2以上の多数で再可決、成立させました。

 この法案は自衛隊への攻撃がなくても「他の船舶に著しく接近し」、「つきまとい」「進行を妨げる海賊」に発砲することを認めています。さらに問題は「使用武器の制約もない」ことです。政府答弁によれば、護衛艦は1分間に40発もの砲弾を撃てる速射砲や12・7ミリの機関砲、対艦ミサイル、魚雷などを装備しています。

 法案成立後に防衛相がつくる「対処要綱」に護衛艦やP3Cなどを派遣すると書きさえすれば、これらの武器が使用できるようになります。護衛艦搭載ヘリコプターの機関銃使用やジブチを拠点に活動するP3C対潜哨戒機の「海賊」船への爆弾投下も可能になると報道されています。明白な憲法違反の武力行使の前段がここまで進んでいます。金子一義国土交通相は「海賊の危機がなくなるまで」活動を続けると発言(4日の参院外交防衛委員会)しました。「海賊対処」を突破口に、海外派兵恒久法の制定や本格的な海外での武力行使に道を開く憲法の実質的改悪です。

2.沖縄・県民の7割が反対する新基地建設 防衛省の動き急

 日米両政府が沖縄県名護市の辺野古崎沿岸で推進する新基地建設のための環境影響評価(アセス)準備書への意見書が5000通を超えました。準備書は、新基協建設を担当する防衛省沖縄防衛局が作成。それを、4月1日に沖縄県に提出、公告・縦覧し、5月15日までに住民の意見を募るというもの。5400ページ、3分冊という膨大な分量に「県民が自由に閲覧し、読める分量ではない」「縦覧場所を増やし、期限を延長すべきだ」などの声が相次ぐなかでのことでした。

 意見書は、「埋め立てによるサンゴ礁やジュゴンなど海の生態系への影響調査が不十分」、「私は86歳。戦世の地獄は体験ずみ。軍隊は自国も他国もダメにする。新基地はつくるな、税金のムダ遣い」など、環境問題とあわせて、基地のない平和な沖縄を願う県民の痛切な思いが共通してつづられているのが特徴と報道されています。

 現在の米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)は輸送・戦闘ヘリや輸送機などの拠点です。住宅上空で旋回飛行訓練をくりかえし、住民に爆音被害と墜落の危険を押し付けています。「世界でもっとも危険な基地」といわれます。普天間基地の軍事機能と痛みをたらい回しにするのが新基他計画です。だからこそ7割もの県民が反対しているのです。

3.沖縄慰霊祭で米軍基地の問題を一言も言わない麻生首相

 日本で唯一住民を巻き込んだ激しい地上戦が繰り広げられた沖縄戦から64年。沖縄は23日慰霊の日を迎え、糸満市の魂魄之塔で慰霊祭が行われました。仲井真弘多知事は平和宣言で「広大な米軍基地が依然集中し、そこから派生する事件・事故が後を絶たない」と、日米両政府に早期の基地負担軽減と戦後処理を訴えましたが、あとから挨拶した麻生首相は米軍基地のことは一言も触れず、「世界の平和を、そして戦争を起こしてはならない」と挨拶しました。一方で新基地建設をすすめながらのこの挨拶の鉄面皮さが、今の政府の姿であること改めて痛感しました。



もくじへ


短信

●「松井九条の会」第4回総会と記念講演 憲法九条でよみがえる漱石のこころ
 夏目漱石の生涯は、戊辰戦争、西南戦争、日清戦争、日露戦争、第一次世界大戦と五つの戦争に縁取られていました。ロンドン留学の際に貧富の差が激しい矛盾を目にし、マルクスにも関心を寄せたと云われる漱石の文学。日本近代文学者で漱石研究家のお一人小森陽一さんが現代の視点から新しい光をあてます。
と き 7月18日(土)午後1時30分開会
ところ 松井公民館ホール
1部 第4回総会
   九条落語「生き字引」寝床家道楽さん
2部 講演 憲法九条でよみがえる漱石のこころ
   講師 九条の会事務局長 東大教授 小森陽一さん
   入場無料


●ユーラシア名画シリーズ 第56回上映会 「戦艦ポチョムキン」
日時 7月26日(日)午後2時から
会場 ふらっと
 5〜6月に連続して所沢で上映された、人間社会の底辺を真に支える労働者の闘いを描く映画「蟹工船」、「三池」のしんがりを務める「戦艦ポチョムキン」は84年前の無声映画であるのに、今なお「古今の世界10大名画」に名を連ねる、セルゲイ・エイゼンシュテイン監督の感動的な作品。
お問い合せ 04-2939-7630 坪井


●09平和のための埼玉の戦争展
日時 7月30日〜8月3日まで。午前10時30分〜18時まで(最終日は午後15時30分まで)
会場 浦和駅西口前コルソ7階ホール 10時40分から12時20分まで、「ベトナムのダーちゃん」を上映(2日は除く)。

●「負の遺産」って何なのさ
 炭都・三池から日本を掘る(仮題)熊谷博子著
 本書は、映画製作のための膨大な取材をもとに、映画とはまた違った、新たな内容を盛り込んで、三池から日本を考えます。著者渾身の一作です。定価800円前後予定。刊行後、お近くの書店でお求め下さい。問い合わせ先 光文社新書編集部・黒田03(5395)8289



もくじへ


トップページへ